王時敏 おうじびん wang shi-mi は中国、明時代末期〜清初に活躍した画家、書家。西暦1592年~1680年(万暦20年~康煕19年)。四王呉惲(しおうごうん)の一人。

字は遜之、号は烟客、西田主人。晩年には西廬老人と号した。江蘇太倉 の人。

江蘇太倉の名家の生まれ(宰相王錫爵の孫、翰林編集王衡の子)で、明朝に仕えた。父祖の功績により太常寺少卿となった。そのため『王奉常』と称された。明滅亡後、清朝では仕官する事無く故郷に退居して後進を指導した。

博学で詩文ならびに書をよくし、収蔵に富んだ。画は董其昌に師事し、元末四大家と称される黄公望に傾倒し、研究を重ね正統南宗画の山水画を確立した。弟子に王翬、孫に王原祁がいる。

著者には、『西田集』『西廬題跋』『王奉常書画題跋』などがある。