●初代 田辺竹雲斎 (1877〜1937)
明治10年6月3日大阪、尼崎生まれ、本名は常雄。
尼崎藩松平氏の御典医であった田辺眞常の三男として生まれる。
幼少時、自宅周辺に竹細工を営む工房があったことで、竹細工に興味を持ち、12歳で大阪の初代和田和一斎に師事する。
西暦1901年(明治34年)22歳の若さで独立。和一斎のもう一つの号である 『竹雲斎」』を譲りうける。
西暦1903年(明治36年)第5回、内国勧業博覧会に出品、銅牌3等賞を受賞した。
その後多くの博覧会等で受賞を重ねた。第25回フランス、パリ万国美術工芸博覧会で受賞するなど海外でも高く評価されました。その後、ドイツにも竹芸作品を輸出するなど国内外で活躍する。
初代竹雲斎は竹工芸だけでなく、華道や煎茶道にも精通しており、古矢竹や竹根を使った独特の作風を確立しました。
数々の作品の中でも唐物(からもの)の花籠を得意とし、現在でも評価され人気があります。
西暦1937年 (昭和12年)5月26日没落。61歳。


●二代 田辺 竹雲斎 (1910〜2000)
西暦1910年(明治43年)5月9日、田邊竹雲斎の長男として大阪堺市で生まれる。本名は利雄。
幼少の頃から父である初代に師事。
西暦1925年(大正14年)15歳で初めての個展を開催する、その際初代竹雲斎より小竹雲斎の号を授かった。
西暦1931年(昭和6)21際の時、帝国美術院展覧会にて『播龍図盆(ばんりゅうのずほうぼん)」』を出品し初入選した。
西暦1952年(昭和27年)日本美術展覧会にて出品作品『螺旋紋花籠』が、特選朝倉賞を受賞。
西暦1959年(昭和34年)大阪府芸術賞を受賞。
西暦1981年(昭和56年)勲四等瑞宝章を受賞。
西暦1983年(昭和58年)紺授褒章を受賞。
西暦2000年(平成12年)没。


●三代 田辺竹雲斎
西暦1940年(昭和15年)3月6日 大阪府、堺市に生まれる。
西暦1964年(昭和39年)『直花籠(ちょくはなかご)』を日本美術展覧会へ初出品する。みごと初入選。
西暦1965年(昭和40年)『輪象(りんしょう)』を日本現代美術展に出品、初入選。
西暦1969年(昭和44年)二代竹雲斎から『小竹』の号を襲名する。
西暦1971年(昭和46年)毎日新聞社主催、『竹雲斎竹芸三代展』を開催。
西暦1991年(平成3年)三代竹雲斎を襲名(51歳)。
襲名後は海外で展覧会を開くなど国内外で勢力的に活動れています。